記帳代行サービス活用のポイント

 本業に専念するためや経理作業が苦手と言う理由で、会計処理の記帳代行を外部に委託する場合があります。これ自体はとても良いことだと思います。しかしながら(全てのサービスが当てはまるわけではありませんが)記帳代行サービスを過信しすぎてはいけない場合があります。

 記帳代行サービスは、渡した資料やデータをルールに則って正しく記帳してくれます。しかし、渡していないものはどうしようもありません。例えば債務の残高は合わせないといけませんが、渡したデータに不足があると残高が合いません。「請求書を1枚渡し忘れた」「複数ある銀行口座の1つを伝え忘れた」など。サービス側ではいくらが正しい残高か判断できないため、依頼者がどうあるべきかを持っていなければ、ただただデータを積み上げるだけになってしまい、計上不足や二重計上のリスクもあり、正しい処理になりません。

 このため、記帳代行サービスを活用する際は、どこまでの処理をやってほしいのかを明確にし、渡すデータや資料に抜け漏れがないよう、フローや手順を設計することが重要です。

 決して記帳代行サービスを利用してはいけないと言うわけではありません。サービスの特性を理解した上で、どういう結果を期待しているのかを明確にし、そのためにどのような情報を提供すれば良いのかを考えた上で、賢く利用することが重要だと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です