ビジネスとして最低限確保すべきバックオフィス機能(管理業務)

 ビジネスとして最低限確保すべきバックオフィス機能(管理業務)があります。もちろん、製造販売のようなフロントオフィス機能はビジネスを行う上では不可欠ですが、バックオフィス機能はビジネスを継続する上で必要な機能です。それは、支払いと回収と報告です。この3つはビジネスの信頼を確保するために外してはいけません。もらうだけもらって支払いをしない、売るだけ売って回収をしない、ビジネスをしているのに報告も申告もしない...。これでは信用を失うのでビジネスを継続できません。

 このため、一人でビジネスをしている場合でも、小規模でビジネスをしている場合でも、この機能は確保しなければなりません。もちろん、大きな組織になれば、これらを責任もって担ってくれる組織や人がいるので心配ないのですが(不正やミスがない限り…)、小規模では1人で担うことが多いので、維持し続けることに苦労されることがあるでしょう。

支払い機能について

 支払いをするには当然原資となるお金は必要ですが、こちらはフロントオフィス機能で担保いただくとして、バックオフィスとしては滞りなく支払いをする仕組みが必要です。請求を受ける、または、給与などの支払い根拠を作成し、支払いを行う。これだけのことですが、いざ担当者がいなくなると、何が支払いをしないといけない(支払いできていない)、いつ支払はないといけない、どのように支払う(振込み方法)が分からなくなってしまいます。契約書払いのような毎回請求書があるとは限らない支払いもあります。
 このため、フローとロジックを明確にしておく必要があります。昨今ではインボイス制度が出来たことでより複雑化してしまったようにも感じますが、これを逆手にとって請求書管理ツールを導入することも一つの手段です。
 支払い機能で明確にしておかなければいけないことは、①請求書や支払い根拠をどのように保管し承認するか、②いつ(締め日と支払日)どこ(振込先口座情報など)に払うかを明確にするマスタの保持、③どのように支払うか(自社口座や手形管理)、④支払い履歴の保持をしておけば、支払い漏れや二重払いを防ぐことが出来、信用を担保できます。ちなみに二重払いは、自社の損失はもちろんですが、支払先からも「この会社は大丈夫か?」と信用を失くことになるので注意が必要です。

回収機能について

 回収は、販売→請求→回収の流れになります。このため、請求書を発行する、入金されたものを消し込む、残高を認識する(回収漏れ)を防ぐと言う機能がひつようになります。以前はExcelなどの手作り請求書を発行し、手作業で残高管理をしていることがありましたが、現在は請求書管理システムで、発行から消込み残高管理まで一元管理できるツールをあるため、このようなものを活用するのも一つの手段です。ただし、費用はかかるので抑えたい場合は、旧来通りのExcelなどで管理し、紐づけを正しく行えば問題ありません。

報告(申告)について

 ビジネスを行うと、いくらの収入があり、いくらの支出があり、いくらの利益(所得)を得たか、その結果いくらの納税をするのか。これを正確に行う必要があります。それを正しくまとめて経営に報告することで今後の経営に役立てること、また、納税のための申告をしなければなりません。正しく申告をしないと将来的に社会的信用を失い、結果ビジネス自体の信用を失うことになりかねませんので、注意が必要です。
 報告・申告するためには日々の取引の記帳を“漏れなく”かつ“効率的”に行うことがポイントです。日々の取引をどこにどのように格納し、基調に紐づけるかをフロー化すると良いです。

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